USB_E220-900T22S レビュー (その 1)
低価格の LoRa モジュール E220-900T22S を搭載した FLINT LoRa無線USBドングル (USB_E220-900T22S) を触ってみたので,備忘録を兼ねて,簡単にレビューする.
ハードウェア
設定
E220-900T22S は,LoRa 送受信と設定はそれぞれ異なる動作モードで行う必要がある.USB_E220-900T22S ではモードの切り替えスイッチで行うことになる.
付属のケースに収納した後だと,この切り替えスイッチに触ることができない.また,ケースは一度締めると開けづらいので,注意が必要である.
ファームウェア
アドレスについて
設定項目にアドレスが存在し,16 ビットのアドレスを設定することができる.しかしこのモジュールにおけるアドレスは,IP アドレスなどのようにモジュール毎にユニークに割り当てられるアドレスと言うよりは,どちらかというとマルチキャストのグループアドレスに考え方が近いので注意が必要である.
送受信にアドレスがどう使われるかについては,設定項目中の送信方法によって異なる.
- 送信方法がトランスペアレント送信モードの場合
送信側は,送信フレームに設定項目で設定されたアドレスを付与する.
受信側は,設定項目で設定されたアドレスと送信フレーム中のアドレスが同じ場合のみフレームを受信する.ただし,送信フレームのアドレスが FFFF だった場合,設定されているアドレスに関わらず受信する.
- 送信方法が固定送信モードの場合
送信側は,送信フレームにアプリケーションから指定されたアドレスを付与する.
受信側は,トランスペアレント送信モードの場合と同じ動作をする.
チャンネルについて
当然のことながら,送受信側で同じチャネルでないと通信ができない.設定項目で設定されたチャネルにて受信処理が行われる.
送信時にどのチャンネルが使われるかは,送信方式によって異なる.
- 送信方法がトランスペアレント送信モードの場合,設定項目で設定されたチャネルで送信される.
- 送信方法が固定送信モードの場合,アプリケーションから設定されたチャネルで送信される.
固定送信モードの場合,受信用に設定されたチャンネルとは独立に,送信時に使用するチャンネルを指定できる.この点は ES920LR と異なる点である.
続きは,また後日.